|
第09018号 JALグループは、本日、平成21年3月期の連結決算を取り纏めました。 上半期の燃油価格の高騰とその後の世界経済危機に伴う航空需要の急速な減少に際し、JALグループは従来から進めてきたコスト削減の施策を加速させて収益性の改善に取り組みました。特に主力の航空運送事業セグメントでは緊急収支改善施策やコスト構造改革を一部前倒しで開始したことなどにより燃油費を除く営業費用を前年対比で670億円減少させましたが、外部リスクの影響が大きく連結当期純損失は▲631億円となりました。 概要は以下のとおりです。
1. JALグループ連結決算 (単位:億円)
・営業収益は航空運送事業の収入が下期以降の世界的な景気悪化を背景とした航空需要の減少を主因に前年を下回ったほか、連結子会社であったPACIFIC FUEL TRADING(以下「PFTC」 )が株式売却により連結の範囲から外れたことなどから、前期比12.5%減の1兆9,511億円となりました。 ・営業費用については、燃油価格の高騰から燃油費の増加は避けられなかったものの、上記PFTCが連結から外れたことに加えて、従来より取り組んでいるコスト削減の徹底や業務プロセスの抜本的見直しにまで踏み込んだコスト構造改革の一部前倒し実施等の効果から前期比6.5%減の2兆20億円となりました。 ・この結果、営業損益は同1,408億円悪化の▲508億円、経常損益は同1,519億円悪化の▲821億円となりました。また、株式会社ジャルカードの株式の一部売却等により特別利益を計上したことから、当期純損益は同801億円悪化の▲631億円となりました。
2. 航空運送事業セグメントの概要 【営業収益】 国際旅客事業 ・路線運営面では、収益性の向上の観点から積極的に路線便数・ダイヤの見直しを行い、高成長・高収益路線への経営資源のシフトをさらに進めました。また、羽田発のチャーター便にも積極的に取り組み、約700便のチャーター便を運航しました ・機材面では、機材のダウンサイジングを積極的に進めました。 ・商品戦略面では「プレミアム戦略」の一環として国際線新ファーストクラス「JALスイート」、新エグゼクティブクラス「JALシェルフラットネオ」の新型シートを導入し、「JALプレミアムエコノミー(JALスカイシェルシート)」の投入路線を順次拡大しました。 ・当期間中のJALグループの国際線の供給は、収支改善を目指した路線運営の効率化や機材のダウンサイジングにより供給(座席キロベース)で前期比5.4%減少しました。一方、需要については、急激に内外景気が悪化するなか、食の問題が尾を引いた中国線をはじめとし、すべての路線で旅客数が前年を下回り、旅客需要(有償旅客キロ)は同13.6%の減少となり、利用率(有償座席利用率)は65.6%となりました。 ・国際旅客収入は、燃油サーチャージの見直し等はあったものの、ビジネス旅客需要の急激な減少や円高により単価が前期比8.0%の上昇にとどまったことから、同6.7%減の7,035億円となりました。
国内旅客事業 ・路線運営面では路線の見直しとエンブラエル170型機の導入など機材のダウンサイジングを引き続き進め、14路線での運休に加え5路線で減便を実施し、運航体制の効率化により収支の改善を図りました。 ・商品戦略面では、「JALファーストクラス」サービスを羽田=福岡線、札幌線にも導入したほか、羽田=伊丹線において7月には全15往復便に拡大し、お客さまの快適性と利便性の向上に努めました。 ・当期間中のJALグループの国内線の供給は、路線の見直しと機材のダウンサイジング等から、供給(座席キロ)は前期比1.8%減少しました。一方、需要については、団体需要は需要喚起策の効果等から前期を上回って推移したものの、個人需要は景気の低迷によるビジネス旅客の減少等から前年を下回ったことから、旅客需要(有償旅客キロ)は前期比1.4%の減少となりました。利用率(有償座席利用率)は、63.7%へ上昇しました。収入については、競合環境の激化を背景とした低価格運賃へのシフト等により単価が前期比0.2%低下したこともあり、同1.6%減の6,665億円となりました。
国際貨物事業 ・国際線貨物の需要面では、世界的な景気後退や為替の円高基調を背景に、供給を減らした米州線や欧州線が前年を下回ったほか、上期は前年同期を上回って推移した東南アジア線や中国線も下期に入って急速に落ち込みました。 ・機材およ線運営面では、需要規模に応じた効率的な機材配置に努めました。 ・その結果、総輸送量(有償貨物トン・キロ)は前期比20.2%の減少となりました。 ・収入は、「J PRODUCTS」の拡充等の販売努力や燃油サーチャージの見直し、さらには供給体制の変化に伴う近距離路線の構成比増等の単価上昇要因はあったものの、競争の激化や年末以降の円高の影響等から最終的な単価は前期比1.3%の上昇にとどまったことから、同19.2%減の1,521億円となりました。
【営業費用及び為替による影響】 燃油費 ・この間、燃油価格(シンガポールケロシン)は歴史的な高水準で推移したあと急落するなどかつてない乱高下を示すなか、燃油消費量の削減に向けた様々な取り組みにより燃油費上昇の抑制に努めましたが、為替の影響も含めた最終的な燃油費は前期比963億円の大幅増加となりました。
人件費 ・FY07実施の退職給付制度改定による反動増+200億円、基本賃金10%減額終了による反動増があったものの、JALI賃金制度改定による効果、代行返上による退職給付費用の圧縮、生産性向上による人員減等を主因に、前年対比57億円増にとどまりました。
為替 ・期中平均の米ドル円為替レートは前期の115円に対して100円でした。また、ユーロ円為替レートは前期の161円に対し145円でした。この結果、為替による営業利益への影響は557億円の改善となりましたが、円高により営業外収支の為替差損益は前期の40億円の差益から当期は195億円の差損に転じました。
3. 連結財政状態
・総資産は有利子負債の削減に向け、借入金返済・社債償還を進めたこと、並びに当期損失を計上したこと等から3,721億円の減となりました。自己資本比率は10.0%となり、D/Eレシオは4.6でした。 ・有利子負債は、8,087億円、前期比1,108億円の大幅減となりました。
以 上
添付資料:平成21年3月期決算
*印刷をされる方はこちらをご利用下さい。
|