プレスリリース
『航空機による大気観測プロジェクト CONTRAIL』の特別塗装機について
(共同リリース)
2012年7月24日
日本航空株式会社
財団法人日航財団
独立行政法人国立環境研究所
気象庁気象研究所
株式会社ジャムコ
日本航空株式会社(以下、「JAL」)は、2012年7月25日(水)より、『航空機による大気観測プロジェクト CONTRAIL(*) 』の特別塗装機によるフライトを開始します。
本プロジェクトでは、1993年より旅客機定期便による大気観測を継続してきており、2005年以降は、JAL、財団法人日航財団、独立行政法人国立環境研究所、気象庁気象研究所、株式会社ジャムコが参加する共同研究プロジェクトCONTRAILとして活動、現在はJALのボーイング777-200ER型機(4機)により、JAL路線網を活用して上空大気中の二酸化炭素濃度を測定し、地球規模での長期的な環境変動を監視する研究を推進しています。本プロジェクトでは、2011年10月までに、のべ約6,000フライトにおいて、世界55空港での11,500件以上の大気鉛直分布を含む、貴重なデータを取得してきております。
民間航空機で上空の二酸化炭素濃度を連続して観測するプロジェクトは世界初であることから、これらのデータは、国内外の研究者から非常に高い評価を得ており、『CONTRAIL データ』として世界中で活用され、現在の地球温暖化をはじめとする気候変動メカニズムの基礎となる地球上の炭素循環を解明する研究に活かされています。
今回、CONTRAILの特別塗装機が日本のみならず海外の空港へも飛行することになり、私どもの環境研究への取り組みを諸外国の方々に理解していただくきっかけにしたいと願っております。
『航空機による大気観測プロジェクトCONTRAIL』は、これまで、環境省の予算を基に推進されてきております。また、JALの『エコ・ファーストの約束 ~環境先進企業としての地球環境保全の取り組み~ 』のひとつでもあり、参加・活動する5者の強固なチームワークのもと、これからも上空の広範囲を定期的に飛行する航空機の特性を活かして貴重な大気データを収集・分析し、気候変動メカニズム解明の研究を通じて、地球環境保護に継続して貢献してまいります。
* CONTRAIL : Comprehensive Observation Network for Trace gases by Airliner
CONTRAILについては以下のホームページを参照ください。
http://www.cger.nies.go.jp/contrail/
【CONTRAIL特別塗装機の概要】
◆ 機材 : ボーイング777-200ER 型機 (機番: JA707J)
(当面、特別塗装機は1機のみ運航)
◆ 運航路線: 主に東京(羽田)とパリ・サンフランシスコ・香港を結ぶ路線
◆ 運航期間: 2012 年7 月25 日(水) ~
【特別塗装機全体のイメージ図】
【特別塗装部分のイメージ図】
以上
*印刷をされる方はこちらをご利用下さい。
20120724_共同リリース_CONTRAIL.pdf