プレスリリース
JALグループ 平成29年3月期 連結業績
JALグループは、本日、平成29年3月期連結業績(平成28年4月1日~平成29年3月31日)について取りまとめました。
詳細につきましては、別紙「平成29年3月期 決算短信(連結)」をご参照ください。
当年度の日本経済は、雇用・所得環境が改善し、緩やかな回復傾向が続いていますが、個人消費や設備投資の伸びは力強さを欠きました。一方、海外景気については、中国における景気の減速をはじめとしてアジア新興国や資源国などにおいて弱さがみられました。当社の燃油調達コスト、国際線旅客収入ならびに国際線貨物収入に影響を与える原油価格は、前年と比較して低水準で推移しているものの、12月以降のOPEC総会での原油減産合意などにより上昇しました。一方、米ドルの為替レートについては、前年と比較して円高傾向で推移しているものの、12月以降、米国連邦公開市場委員会(FOMC)による利上げ期待が高まったことなどにより円安が進みました。
当社はこのような経済状況のもと、2016年2月18日に発表しました「JALグループ中期経営計画 ローリングプラン 2016」で掲げた目標を達成するべく、安全運航の堅持を基盤としたうえで、JALフィロソフィと部門別採算制度によって採算意識を高め、経営の効率化を図り、お客さまに最高のサービスを提供できるよう努めました。
以上の結果、当期におけるグループ連結売上高(営業収益)は1兆2,889億円(前年比3.6%減少)、営業費用は1兆1,186億円(前年比0.8%減少)となり、営業利益は1,703億円(前年比18.6%減少)、経常利益は1,650億円(前年比21.1%減少)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,641億円(前年比5.9%減少)となりました。
1. JALグループ連結業績
(単位:億円)
|
平成28年3月期 連結業績 |
平成29年3月期 連結業績 |
増減 |
前年比 |
グループ連結売上高 |
13,366 |
12,889 |
▲476 |
96.4% |
(国際旅客) |
(4,487) |
(4,152) |
(▲335) |
(92.5%) |
(国内旅客) |
(5,012) |
(4,986) |
(▲26) |
(99.5%) |
(国際・国内貨物) |
(776) |
(655) |
(▲120) |
(84.5%) |
(その他) |
(3,089) |
(3,095) |
(+5) |
(100.2%) |
営業費用 |
11,274 |
11,186 |
▲88 |
99.2% |
営業利益 |
2,091 |
1,703 |
▲388 |
81.4% |
(営業利益率) |
(15.7%) |
(13.2%) |
(▲2.4pt) |
- |
経常利益 |
2,092 |
1,650 |
▲442 |
78.9% |
親会社株主に帰属する当期純利益 |
1,744 |
1,641 |
▲102 |
94.1% |
※億円未満切り捨て
2. 連結業績の概要
(国際旅客)
・路線面においては、旺盛な需要に対応するために、一部の期間で成田=ホノルル線、関西=ホノルル線、および成田=バンコク線を増便しました。また、他社提携では日本=欧州線の共同事業にイベリア航空を加え、イベリア航空が運航する成田=マドリード線でのコードシェアを実施、チャイナ・エアラインが運航する日本=台湾間の全線へのコードシェアの拡大、S7航空が運航するモスクワ=ノボシビルスク、チュメニ、カリニングラード、オムスク線でコードシェアを開始し、ネットワークの充実を図りました。
・商品面では、ビジネスクラスにフルフラットシートを、エコノミークラスに「新・間隔エコノミー」をそれぞれ装着した「JAL SKY SUITE」機材の投入路線拡大を進めています。
・営業・サービス面では、FlightStats社より、平成28年1月~12月の国内線・国際線を合わせた定時到着率について、アジア・パシフィック主要航空会社メインライン部門、ならびにネットワーク部門で第1位に認定されました。
・以上の結果、当期の国際線供給は有効座席キロベースで前年比0.1%の増加、国際旅客収入は燃油サーチャージ収入の減少や円高などにより、4,152億円(前年比7.5%減少)となりました。
(国内旅客)
・路線面においては、リージョナルジェット機で初めて「クラスJ」を装着したエンブラエル190型機を導入しました。伊丹=鹿児島線に続き、伊丹=仙台・福岡・長崎線にも導入し、伊丹発着路線のさらなる快適性の向上に努めました。
・商品面では、新仕様機材「JAL SKY NEXT」の対象全77機への導入が完了しました。「機内Wi-Fiサービス」については、対象機材で運航するすべての便で「『ずっとつながる』無料キャンペーン」を展開し、快適性の向上に努めました。
・営業・サービス面では、新サービス「どこかにマイル」を開始し、地方誘客に向けた新たな需要創出を図り、航空利用による国内旅行のさらなる活性化に取り組みました。また、新千歳、那覇、福岡、広島の各空港でサクララウンジを全面リニューアルを行うとともに、新千歳、伊丹、福岡の各空港には国内線最上級のダイヤモンド・プレミアラウンジを新設しました。
・以上の結果、当期の国内線供給は有効座席キロベースで前年比1.2%の減少、国内旅客収入は4,986億円(前年比0.5%減少)となりました。
3. JALグループ連結財政状況
*億円未満切り捨て
|
平成28年3月期 |
平成29年3月期 |
増減 |
総資産(億円) |
15,789 |
17,287 |
+1,498 |
純資産(億円) |
8,705 |
10,033 |
+1,328 |
自己資本比率(%)(注1) |
53.4 |
56.2 |
+2.8pt |
オンバランス 有利子負債残高(億円) |
926 |
1,160 |
+ 234 |
D/Eレシオ(注2) |
0.1x |
0.1x |
+0.0x |
(注1) 自己資本は純資産合計から非支配株主持分を控除しています。
(注2) D/Eレシオ=オンバランス有利子負債残高÷自己資本
4. 配当について
当社は配当金総額として、親会社株主に帰属する当期純利益から法人税等調整額の影響を除いた額の25%程度を株主の皆さまへの配当に充てる方針としており、平成29年3月期については、1株につき94円の配当を予定しています。
また、当社は、本年6月22日開催の株主総会の決議により、毎年9月30日を基準日として、中間配当を行うことを取締役会にて決議できるよう定款を変更する予定です。
2017年度以降は親会社株主に帰属する当期純利益から法人税等調整額の影響を除いた額の30%程度を株主の皆さまの配当に充てる方針であり、2017年度の配当予想は1株当たり90円、うち中間配当予想は45円としております。
|
中間 |
期末 |
合計 |
平成28年3月期 配当金(参考) |
- |
120円 |
120円 |
平成29年3月期 配当金 |
- |
94円 |
94円 |
平成30年3月期 配当金(予想) |
45円 |
45円 |
90円 |
5. JALグループ連結業績予想
(単位:億円)
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売上高 |
営業利益 |
経常利益 |
親会社株主に帰属する当期純利益 |
平成30年3月期 通期連結業績予想 |
13,390 |
1,420 |
1,370 |
1,000 |