プレスリリース
JALグループ 平成20年3月期 第3四半期連結業績の概況について
第07136号
JALグループは、本日、平成20年3月期の第3四半期連結業績の概況(平成19年4月1日~12月31日)を取り纏めました。グループ事業の主力である航空運送事業の当期の営業収益は前年同期比287億円増の1兆3,925億円、営業損益は同943億円増の712億円となり大幅に改善しています。概要は以下のとおりです。
1.JALグループ連結業績(4~12月)
【営業収益】
国際/国内旅客事業においては、引き続き再生中期プランに沿って低収益路線の見直しや高収益路線へのシフトを図り、また航空機のダウンサイジングを積極的に進めた結果、供給については前年同期比で減少(有効座席キロ 国際:▲4.9%、国内:▲3.1%)しました。需要についても、前年同期比で減少(有償旅客キロ 国際:▲3.7%、国内:▲4.4%)しましたが、単価上昇が寄与し、貨物も含めた航空運送事業の営業収益は、前年同期比2.1%増(287億円増)の1兆3,925億円となりました。
連結営業収益については、その他事業セグメントに属していたJALUXが連結範囲から外れたことに伴う収入の減少(約580億円減)等により、前年同期比1.9%減(329億円減)の1兆7,011億円となりました。
【営業費用】
路線の見直し、燃費効率の良い中・小型機材の導入促進、人件費の削減等、再生中期プランで策定した施策を着実に実施した結果、前年同期比7.0%減(1,213億円減)の1兆6,186億円となりました。
【営業損益/経常損益/当期純損益】
営業損益は前年同期に比較して884億円増の825億円、経常損益は869億円増の792億円、当期純損益は298億円増の204億円となりました。
(単位:億円)
|
平成20年3月期 第3四半期決算 |
平成19年3月期 第3四半期決算 |
増減額 |
前年同期比 |
営業収益 |
17,011 |
17,341 |
▲329 |
98.1% |
(国際旅客) (国内旅客) (国際貨物) (その他) |
5,729 5,201 1,436 4,644 |
5,492 5,148 1,455 5,244 |
236 52 ▲19 ▲599 |
104.3% 101.0% 98.7% 88.6% |
営業費用 |
16,186 |
17,400 |
▲1,213 |
93.0% |
営業損益 |
825 |
▲58 |
884 |
- |
経常損益 |
792 |
▲77 |
869 |
- |
第3四半期純損益 |
204 |
▲93 |
298 |
- |
*億円未満切り捨て
2.航空運送事業セグメントの概要
【営業収益】
<国際旅客>
(需要) |
円安等を背景に観光需要が低迷した欧州線、ハワイ線、供給減の米大陸線、オセアニア線が前年を下回り、東南アジア線、韓国線、中国線が前年を上回りました。これらの結果、有償旅客キロは前年同期比96.3%となりました。また有償座席利用率は0.9ポイント上昇し、71.9%となりました。 |
(供給) |
低収益路線から高収益路線へのシフトや航空機のダウンサイジングを積極的に進める一方、団塊世代を中心に多様化する旅客需要に対応するため、国際線チャーター便の強化にも取り組みました。これらの結果、有効座席キロは前年同期比95.1%となりました。 |
(単価) |
ビジネス旅客需要の拡大や高収益路線へのシフトに加え、運賃の改定や燃油サーチャージの改定等を背景に、前年同期比8.3%上昇しました。 |
(収入) |
上記により、収入は前年同期比4.3%増の5,729億円となりました。 |
<国内旅客>
(需要) |
「先得割引」の利便性拡大や「みんなdeマイル」の促進等の施策は効果を発揮しましたが、路線の見直しや機材のダウンサイジングの影響、2006年10月に実施した一社化記念「スペシャルバーゲンフェア」の反動減等もあり、有償旅客キロは前年同期比95.6%となりました。 |
(供給) |
路線の見直しや機材のダウンサイジングを進める一方、需要に応じた柔軟な路線展開を図り、有効座席キロは前年同期比96.9%となりました。 |
(単価) |
旅客構成の変化や運賃値上げ等により前年同期比5.6%上昇しました。 |
(収入) |
上記により、収入は前年同期比1.0%増の5,201億円となりました。 |
<国際貨物>
(需要) |
日本発は貨物便供給を削減した北米向けが前年同期を下回ったものの、欧州向けが旅客便ベリーの有効活用等により前年同期を上回ったほか、767型貨物機導入により供給増の中国向けや東南アジア向けも前年を上回り堅調に推移しました。海外発は、中国発が前年同期を上回ったものの、供給減等から米州発、欧州発、東南アジア発が前年同期を下回りました。これらの結果、有償貨物トンキロは前年同期比97.8%となりました。 |
(単価) |
前年同期比0.9%上昇しました。 |
(収入) |
上記により、収入は前年同期比1.3%減の1,436億円となりました。 |
【営業費用及び為替による影響】
<燃油費>
4-12月のシンガポール・ケロシン市況は平均88.1米ドル/バレルと、前年同期の平均81.9米ドル/バレルから高騰しており、10月下旬以降はバレル当り100ドル超のかつてない高水準で推移しました。当社の燃油費については、路線の見直し、航空機のダウンサイジング、またエンジン洗浄の頻度増加、機内搭載品の搭載量適正化等の燃油消費量の削減に努めたこと等により、前年同期比133億円減の3,070億円にとどまりました。
<為替>
期中平均の米ドル円為替レートは、前年同期の116.3円に対して、117.6円と約1円の円安となりましたが、ユーロ高・その他アジア通貨高等による収入押し上げ効果から為替による営業損益への影響額は+6億円となりました。また、ヘッジ等の対応策を講じた結果、営業外収益で121億円の為替差益を計上しております。
<人件費>
再生中期プランで策定した諸施策を着実に実施した結果、航空運送事業セグメントでは前年同期比149億円減となりました。
基本賃金の10%削減を継続する一方、再生中期プランの柱の一つである人件費の500億円削減(連結ベース)の必達に向けて、夏・冬期臨時手当の大幅圧縮、地上管理職・客室乗務員に対する特別早期退職措置の実施、トヨタ生産方式の導入等による生産性の向上等に鋭意取り組んでいます。
<その他>
日本地区国際線販売手数料率の引き下げ、グループ外契約の見直し等により着実に減少しました。
<参考:10~12月> (単位:億円)
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平成20年3月期 10~12月 |
平成19年3月期 10~12月 |
増減額 |
前年同期比 |
営業収益 |
5,582 |
5,841 |
▲258 |
95.6% |
(国際旅客) (国内旅客) (国際貨物) (その他) |
1,887 1,673 521 1,499 |
1,785 1,690 531 1,834 |
102 ▲16 ▲9 ▲334 |
105.7% 99.0% 98.2% 81.8% |
営業費用 |
5,323 |
5,981 |
▲658 |
89.0% |
営業損益 |
259 |
▲140 |
399 |
- |
経常損益 |
205 |
▲130 |
335 |
- |
第3四半期純損益 |
131 |
▲108 |
240 |
- |
*億円未満切り捨て
3.年度見通し
2007年11月6日に発表いたしました連結業績見通しについて、現時点での変更はありません。
(営業収益22,380億円、営業利益480億円、経常利益440億円、当期純利益70億円)
以 上
添付:平成20年3月期 第3四半期財務・業績の概況(連結)
JGN07136.pdf
*印刷をされる方はこちらをご利用下さい。
JGN07136A.pdf