プレスリリース
JAL、新運航方式を拡大
第09035号
JALグループは6月4日より、日本・オーストラリア(ブリスベン・シドニー)間において、UPR(User Preferred Route)方式を試行運用することといたしました。JALグループでは既に2008年8月11日より日本・ハワイ間で試行運用を開始しており、飛行時間短縮・消費燃料削減およびCO2排出量削減を実現してきております。日本・オーストラリア間につきましても今後積極的に運用してまいります。
従来、日本・オーストラリア間では決められた航空路を使用して運航しておりましたが、今般、国土交通省・米国連邦航空局・オーストラリア航空当局による安全検証を経て、6月4日より日本とオーストラリア東岸都市間にUPR方式が試行運用されることとなりました。これにより、気象状況や航空機材を考慮した安全でより効率の良い飛行経路を、航空会社が任意に設定し運航することが可能となります。
JALグループでは、成田=ブリスベン線、成田=シドニー線の1日各1往復でUPR方式の試行運用を開始し、燃料使用量年間約100万ポンド(56万リットル、ドラム缶2800本分)、燃油費年間約2400万円、CO2排出量年間約1400トンの削減を想定しています。
また、JALグループでは、国内空港で初めて関西国際空港の深夜早朝時間帯においてCDA (Continuous Descent Arrival)方式にて着陸する試行運用を5月7日より始めております。
CDA方式とは、空港への進入時にエンジン推力を下げたまま巡航高度から連続的に降下し着陸する運航方式のことです。これまでの一般的な空港では階段状に高度を下げているため(下図青線)、水平飛行に移る際にエンジンの推力を上げる必要がありましたが、この方式によりなだらかに降下することができ(下図赤線)、途中でエンジン推力を上げる必要がなく、消費燃料を減らすことができるようになりました。
JALグループでは対象となる時間帯において1日3便を運航しており、燃料使用量年間約56万ポンド(32万リットル、ドラム缶1600本)、燃油費年間約1300万円、CO2排出量年間最大800トンの削減を想定しています。
JALはこれからも環境負荷軽減、運航効率向上、そして旅客利便性向上のために、新技術の導入に積極的に取り組んで参ります。
以 上
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JGN09035.pdf