プレスリリース
JALグループ 平成22年3月期 第1四半期連結業績の概況について
第09074号
JALグループは、本日、平成22年3月期の第1四半期連結業績の概況(平成21年4月1日~6月30日)について取りまとめました。
未曾有の世界景気の悪化および新型インフルエンザの影響を最も強く受けた結果、グループ事業の本業である航空運送事業の当期の営業収益は前年同期比1,372億円減の2,909億円、営業損益は同876億円減の842億円の損失となりました。概要は以下の通りです。
1.JALグループ連結業績(4~6月)
(単位:億円)
|
平成22年3月期 第1四半期決算 |
平成21年3月期 第1四半期決算 |
増減額 |
前年同期比 |
営業収益 |
3,348 |
4,903 |
▲1,554 |
68.3% |
(国際旅客) (国内旅客) (国際貨物) (その他) |
(973) (1,311) (199) (864) |
(1,804) (1,537) (454) (1,107) |
(▲831) (▲225) (▲255) (▲242) |
53.9% 85.3% 43.8% 78.1% |
営業費用 |
4,210 |
4,864 |
▲654 |
86.6% |
営業損益 |
▲861 |
39 |
▲900 |
- |
経常損益 |
▲939 |
7 |
▲947 |
- |
第1四半期純損益 |
▲990 |
▲34 |
▲956 |
- |
*億円未満切り捨て
・ 航空運送事業セグメントにおいては、世界的な景気の後退を背景とした航空需要の低迷の継続に加え、5月以降は新型インフルエンザの世界的蔓延の影響から、さらに需要が下ぶれるなど、大変厳しい状況が続きました。このような状況下、路線や機材の見直し、あらゆるコストの大幅圧縮、商品競争力の強化等、可能な限り収益性の改善に努めました。しかしながら、未曾有の内外景気の悪化や、新型インフルエンザの影響等から収入が伸び悩み、当期の業績は前年同期を大幅に下回りました。その結果、連結の営業収益は前年同期比1,554億円減少の3,348億円となりました。
・ 費用面では、省燃費機材への更新促進、運航方式の変更、機内食器等の変更をはじめとする様々な軽量化施策を講じ、可能な限り燃油消費量の削減に努めたことから、為替の影響も含めた最終的な燃油費は前年同期比106億円減の905億円となりました。燃油費以外の費用についても、従来から取り組んでいる聖域なきコスト削減の更なる徹底に加え、コスト構造改革の全面展開の効果等から、人件費、共通経費等ほとんどの費目で前年同期を下回りました。この結果、連結の営業費用は前年同期比654億円減少の4,210億円となりました。
・ 連結の営業損益は前年同期比900億円減の▲861億円、経常損益は同947億円減の▲939億円となりました。これに特別損益等を加味した結果、第1四半期純損益は同956億円減の▲990億円となりました。
2.航空運送事業セグメントの概要
【営業収益】
(国際旅客)
・ 供給については、収支改善を目指した路線の見直しや、機材のダウンサイジングの推進により、有効座席キロベースで前年同期比10.4%の減少となりました。
・ 需要については、内外景気の低迷による企業の出張抑制の継続等により、ビジネス需要が前年を大きく下回りました。また、観光需要についても、ビジネスクラスを利用した旅行商品の積極的な販売に加え、燃油サーチャージの大幅引き下げや円高を支えに、徐々に回復の兆しをみせていましたが、世界的な新型インフルエンザ発生の影響を主因に、5月以降減少に転じたことから、有償旅客キロベースで前年同期比18.6%減少し、有償座席利用率は同6.1ポイント低下の60.2%となりました。
・ 旅客収入については、燃油サーチャージの大幅引き下げ、ビジネス旅客需要の減少、円高等により単価が前年同期比33.7%低下したこともあり、同46.1%減の973億円となりました。
(国内旅客)
・ 供給については、路線の見直しと機材のダウンサイジングの推進により、有効座席キロベースで前年同期比2.8%の減少となりました。
・ 需要については、「定額給付金記念バーゲンフェア」や「シルバー割引」を設定し、需要喚起に積極的に努めました。しかしながら、景気の後退によるビジネス需要および観光需要の減少に加え、新型インフルエンザの影響により個人需要、団体需要ともに低迷したことから、有償旅客キロベースで、前年同期比12.4%減少し、有償座席利用率は同6.0ポイント低下の54.6%となりました。
・ 旅客収入については、低価格運賃へのシフト等により、単価が前年同期比2.5%低下したこともあり、国内旅客収入は同14.7%減の1,311億円となりました。
・ 供給については、大型・中型貨物専用機と旅客便貨物スペースを柔軟に活用し、需要規模に応じた効率的な機材配置と、便数・発着地点の見直しを進めた結果、有効貨物トンキロベースで前年同期比20.5%の減少となりました。また、日本貨物航空株式会社とのコードシェア提携等によりお客さまの選択肢を広げ、顧客利便の向上に努めました。
・ 需要については、供給削減や景気悪化の影響から、有償貨物トンキロベースで前年同期比31.1%減少となりました。
・ 収入については、高付加価値商品「J PRODUCTS」の販売拡大努力や近距離路線の構成比の増加等の単価上昇要因はあったものの、燃油サーチャージの引き下げや競争の激化、円高の影響等により、単価が前年同期比36.4%低下しました。この結果、国際貨物収入は同56.2%減の199億円となりました。
【営業費用】
(燃油費)
・ 燃油消費量の削減に向けたあらゆる施策に積極的に取り組んだことから、為替の影響も含めた最終的な燃油費は前年同期比106億円減の905億円となりました。
3.年度見通し
・ 足元の需要状況をみると、ビジネス需要及び観光需要ともに前年同期を下回って推移しましたが、7月以降は新型インフルエンザの沈静化や燃油サーチャージの廃止(7-9月)、円高等を支えに、5月、6月の急落局面からの回復傾向が見られます。
・ 想定を上回る需要の落ち込みに対応すべく、聖域なき費用の削減努力に加え、更なる路便の見直しや機材のダウンサイジングを推進するなどの対応策を積極的に講じてまいります。
・ 2009年5月12日に発表いたしました連結業績見通しについて、現時点での変更はありません。
(営業収益17,480億円、営業損益▲590億円、経常損益▲1,080億円、当期純損益▲630億円)
以 上
添付資料:平成22年3月期 第1四半期決算短信
JGN09074.pdf
*印刷をされる方はこちらをご利用下さい。
JGN09074A.pdf