プレスリリース
2012~2016年度 JALグループ中期経営計画ローリングプラン2014を策定
第13244号
~2012-2013年度は高収益体質確立を試された期間~
~2014年度は新たな成長に向けた準備をする期間~
~2015-16年度は新たな成長を実現する期間~
JALグループは、本日、「2012~2016年度JALグループ中期経営計画ローリングプラン2014」を発表しました。
JALグループには、計画作成を重視する一方、その実行状況や達成度に対する振り返りが十分ではなく、結果についての分析、反省をふまえることなく、以後の経営を進めたという、大いに反省すべき過去があります。よって、「2012~2016年度JALグループ中期経営計画」の3年目を開始するにあたり、過ぎた2年間を謙虚に振り返り、残された3年間で確実に目標を達成するための取り組み方針を再確認しました。
そのために、経営環境をふまえたうえで、「中期経営計画」の経営目標を変更しないことを確認し、
・JALグループ社員が、「進むべき方向を確認し、今我々がどこにいるのかを理解すること」
・お客さま、株主の皆さま、関係者の皆さまへ、「中期経営計画の進捗状況をお示しすること」
を目的として、今回、中期経営計画ローリングプラン2014を策定しました。
JALグループは、この経営目標の達成を通じて、企業理念の実現を目指します。
【JALグループ企業理念】
JALグループは、全社員の物心両面の幸福を追求し、
一、お客さまに最高のサービスを提供します。
一、企業価値を高め、社会の進歩発展に貢献します。
経営目標の進捗度
1.安全運航はJALグループの存立基盤であり、社会的責務であることを認識し、輸送分野における安全のリーディングカンパニーとして、安全運航を堅持する。
JALグループ安全目標として、航空事故、重大インシデントともにゼロを追求しておりますが、2013年度には1件の重大インシデントが発生しました。ご搭乗されたお客さまをはじめ、関係する皆さまに多大なるご心配・ご迷惑をお掛けしたことを心よりお詫び申し上げます。この事実を真摯に受け止め、原因究明、再発防止策を徹底します。
2.お客さまが常に新鮮な感動を得られるような最高のサービスをご提供し、2016年度までに「顧客満足 No.1」を達成する。
新商品の投入、社員一人ひとりのサービス向上への取り組み、定時到着率 世界一の受賞に象徴されるように部門を越えた顧客満足向上への取り組みを行いました。その結果、国際線の再利用意向率で1位を獲得でき、その他の項目でも、順位の上昇や上位との差が縮小しました。
2013年度の結果分析をふまえて、2016年度までの目標達成に向けて「スピード感」をもって、新しいサービスを常に展開していきます。
3.景気変動やイベントリスクを吸収しうる収益力、財務基盤として、「5年連続営業利益率10%以上、2016年度末自己資本比率50%以上」を達成する。
2013年度については、円安に伴う燃油費増加があったものの、国際線を中心とした増収や生産性向上による費用削減の結果、営業利益1,580億円(中期経営計画対比+180億円)、営業利益率「12.2%」、自己資本6,760億円(中期経営計画対比+1,070億円)、自己資本比率「51.6%」となる見通しです。
2014年度については、円安に伴う燃油費増加が続き、国内外での競争環境が厳しさを増すと想定されますが、社員一丸となって収支改善に取り組みます。この結果、営業利益1,400億円、営業利益率「10.4%」、自己資本7,230億円、自己資本比率「52.1%」となる計画です。
2013年度末の時点で自己資本比率が50%を越える見通しですが、継続的に50%以上を維持し、財務体質の強化に努めます。
【収支・財務実績/計画のサマリー】
金額 単位:億円 |
2013年度 見通し |
2014年度 計画 |
営業収入 |
12,910 |
13,500 |
営業費用 |
11,330 |
12,100 |
営業利益 |
1,580 |
1,400 |
営業利益率 |
12.2% |
10.4% |
経常利益 |
1,470 |
1,350 |
当期純利益 |
1,480 |
1,150 |
自己資本比率 |
51.6% |
52.1% |
各年度の位置づけ
中期経営計画の対象期間である2012~2016年度までのうち、その3年目を開始するにあたり、あらためて各年度の位置づけを下記のとおり整理しました。
2012~2013年度:高収益体質を本当に確立できるかが試された期間
決めたことを実行できず、その原因分析を十分に行わないまま、新たな計画策定を行ってきた過去を反省し、「JALグループは変わった」こと、「ステークホルダーとの約束を守れる会社になった」ことをお示しするために取り組んできました。
787機材の運航見合わせや急激な円安といった厳しい事業環境に見舞われた2年間でしたが、新商品の投入、サービス向上、生産性向上に取り組みました。結果として、営業利益率10%以上をあげることができる見込みですが、増収減益となり、厳しい経営環境への対応が今後の課題だと認識しました。
2014年度:中期経営計画の経営目標を着実に達成し、新たな成長に向けた準備をする期間
円安による燃油費増という厳しい事業環境が継続・拡大するとともに、消費税増税による需要への影響や、羽田の国際線発着枠の大幅増加による首都圏での競争激化など、今まで以上に厳しい競争環境が想定されています。さらに当社固有の要素として、羽田国際線発着枠が想定を下回った環境の中で競争に打ち勝たねばなりません。具体的には、既存路線での確実な収益確保に加え、他社の羽田発着路線と競合する当社の成田発着路線においても、お客さまが常に新鮮な感動を得られるような最高の商品サービスのご提供に全社一丸となって挑戦します。
このように2014年度は、増収・増益という「成長」を今後実現するための経営基盤を整える期間とします。
2015~2016年度:新たな成長を実現し、中期経営計画を達成する期間
引き続き厳しい事業環境が想定されますが、単に規模拡大のみを追うことなく、「自立」「挑戦」「スピード」をキーワードに「競争に勝ち抜くための差別化」に取り組みます。「コスト競争力の強化」により、厳しい競争に打ち勝ち、「JALブランドの追求」「商品サービスの向上」により、多くのお客さまにまず当社を選んでいただくことで、増収・増益という「成長」を実現します。
その結果、日本国内の各都市と海外との間、日本を経由した海外間のヒト・モノの流れの活性化にも貢献できると考えています。
中期経営計画ローリングプランの詳細につきましては、添付「2012~2016年度JALグループ中期経営計画 ローリングプラン2014」および「同(サマリー)」をご参照ください。
新しい路線ネットワーク、商品サービスにつきましては、開始時期、具体的な内容などが確定次第、改めて案内させていただきます。
(添付資料)
添付資料①中期経営計画ローリングプラン2014(サマリー版).pdf
*印刷をされる方はこちらをご利用下さい。