プレスリリース
国内初、無人ヘリコプターによる空港間目視外飛行で貨物輸送実験を実施
~長崎県離島から首都圏レストランへ鮮魚を同日輸送~
JALは、長崎県の自治体などとの協力のもと、2月18日に県内の離島空港間(往復約46km)において無人ヘリコプターによる貨物輸送実験を実施しました。
併せて、将来的な航空貨物物流との連携を見据え、2月19日に長崎県新上五島町で朝収穫された鮮魚を無人ヘリコプターによる離島間輸送(約35km)と日本航空便での航空貨物輸送を組み合わせ、同日内に東京都内のレストランまで輸送する実験を実施しました。
【実験内容】
① 2020年2月18日(火)
保冷容器に医薬品を想定した模擬貨物を入れ、冷温を保ったまま上五島空港と小値賀空港の間(往復 約46km)を無人ヘリコプターで輸送。温度計測データを使い輸送中の温度などを確認。
② 2020年2月19日(水)
上五島産の朝獲れ鮮魚(クエなど 約20kg)を上五島空港から九州本島(西海市崎戸)まで無人ヘリコプターで運び(約35km)、長崎空港まで陸送。同空港を出発する日本航空便(JL610便:長崎12:45発、東京(羽田)14:20着)で羽田空港まで空輸し、都内レストランまで輸送。温度計測データを使い輸送中の温度などを確認。
海上飛行は静岡県のヤマハ発動機都田事業所より衛星通信経由で遠隔操作を実施。離陸および着陸は現地にて操作。
【実験時の映像】URL:https://youtu.be/tt5On4-C-FI
【実験経路】
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2020年2月時点(C)Google
無人ヘリコプターにより空港間(往復約46km)を目視外飛行で輸送したものとしては国内初の実験であり、今後の環境整備とより大型の無人航空機が開発されていくことを視野に、事業化の可能性を探っていきます。また、既存の航空貨物輸送とも組み合わせることで、これまで旅客機が就航していない離島地域とも物流ネットワークを構築し、新たな航空貨物需要を開拓していきます。
JALはこれまで培った空の移動に係る安心・安全運航のノウハウを活用し、ドローン・空飛ぶクルマといった次世代エアモビリティの運航プラットフォームの構築を目指してまいります。また、地域の課題解決とSDGs達成に向けた取り組みを推進してまいります。
【使用した無人ヘリコプター】
製造者 :ヤマハ発動機株式会社
名称 :産業用無人ヘリコプター「FAZER R G2」(JUAV 工業会による機体認定済)
全長 :3,665mm (ローターを含む)x 734mm x 1,226mm
機体本体重量 :80kg
最大離陸重量 :110 kg
航続距離 :90km
積載重量 :35kg
航続時間 :100分
最高速度 :時速72km
燃料 :レギュラーガソリン
【輸送協力】
長崎県西海市・新上五島町・小値賀町
ヤマハ発動機株式会社(本社:静岡県磐田市)
公益財団法人ながさき地域政策研究所(本社:長崎県長崎市)
Aerodyne(本社:東京都大田区)
株式会社プロダクションナップ(本社:長崎県長崎市)
(SDGs:今回のテーマに当てはまる目標)