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第21011号
決算・株式・経営

JALグループ 2021年3月期 連結業績

JALグループは、本日、2021年3月期連結業績(2020年4月1日~2021年3月31日)について取りまとめました。当社は今年度から「IFRS(国際財務報告基準)」を適用しており、これに伴い、業績管理指標を「営業利益」から、事業および投資の成果である「EBIT(財務・法人所得税前利益)」に変更しています。

1. JALグループ連結業績
当連結会計年度は、新型コロナウイルス感染拡大により、JALグループが属する航空業界は極めて厳しい状況に置かれました。感染拡大の影響が長期化する中、清潔性・非接触性の強化による「安全・安心」の確保に努めつつ、日本国内および日本と海外を結ぶ航空輸送ネットワークの維持に努めてまいりました。収入の著しい減少に対して、抜本的なコスト削減策と投資抑制を遅滞なく実施することで業績への影響を緩和することに努め、加えて、着陸料や航空機燃料税などの公租公課の支払い猶予といった航空業界を対象とした支援策や、雇用調整助成金制度の特例措置拡充など、日本政府による公的なご支援も活用しつつ、この未曾有の危機への対応に全力を尽くしました。
以上の結果、当連結会計年度における売上収益は4,812億円(前年同期比65.3%減少)、営業費用は8,850億円(前年同期比32.4%減少)となり、EBIT(▲は損失)は▲3,983億円(前年同期は888 億円)、親会社の所有者に帰属する当期利益(▲は損失)は▲2,866億円(前年同期は480億円)となりました。
新型コロナウイルス感染拡大の影響が長期化する中で、JALグループは引き続きこうした努力を継続し公共交通機関としての社会的使命を果たしながら、お客さまに安心してご利用いただけるよう全力を尽くし、来るべき航空需要の回復に備えてまいります。

 
Table_連結業績.png

 

2.連結業績の概要
(国際線)(フルサービスキャリア(LCC事業除く))
・国際旅客需要は、感染再拡大および変異株の感染が報告されて以降、日本を含む各国での入国制限や検疫体制がさらに強化され、国境をまたぐ移動需要はほぼ消失しております。こうした中、帰国者や海外拠点への赴任者、アジア発北米行きの通過需要などの移動ニーズにお応えすべく、国際線ネットワークを維持してまいりました。
・当期の有効座席キロは前年同期比77.9%減となり、旅客数は前年同期比96.0%減、有償旅客キロは前年同期比95.2%減、有償座席利用率は18.4%となりました。
・以上の結果、国際旅客収入は279億円(前年同期比94.3%減少)となりました。

(国内線)
・国内旅客需要については、2020年4月の緊急事態宣言の発出により、第1四半期には需要が大幅に落ち込みましたが、緊急事態宣言の解除およびGo To トラベル事業の開始により、第3四半期には一時的に観光需要が急回復しました。
・しかしながら、感染再拡大により2020年12月にGo To トラベル事業が中止され、2021年1月に再度緊急事態宣言が発出されると、第4四半期には再び需要は低迷するなど、不安定な状況が続きました。その中にあっても、離島路線など社会インフラとして必要不可欠な航空路線の運航を維持することで、国内航空ネットワークの確保にも努めてまいりました。また、2月に福島県沖を震源とした地震が発生した際には、東北地区の各空港を発着する臨時便を運航し、遮断された地上交通機関の代替としての移動手段を提供しました。
・当期の有効座席キロは前年同期比46.3%減となり、旅客数は前年同期比66.5%減、有償旅客キロは前年同期比66.2%減、有償座席利用率は47.7%となりました。
・以上の結果、国内旅客収入は1,740億円(前年同期比67.2%減少)となりました。

(貨物郵便)
・国際・国内貨物事業においては、航空旅客需要の急減に伴い各社が旅客便を大幅に減便した影響により、需給が逼迫する状況となりました。マスクや防護服をはじめとする医療品の輸送に協力したほか、旅客機を活用した貨物専用便を計15,299便運航するなどの取り組みにより、日本国内および日本と海外を結ぶ物流ネットワークの維持に努めました。
・また、2021年以降本格化することが想定される新型コロナウイルスワクチンの国内外における円滑な輸送を実現すべく、必要な体制の構築にも取り組みました。
・以上の結果、当期の貨物郵便収入は1,288億円(前年同期比40.6%増)となりました。

(LCC事業)
・国際線中長距離LCCである株式会社ZIPAIR Tokyo(以下「ZIPAIR」)は、2020年6月から東京=バンコクおよびソウル線を貨物専用便として運航を開始し、10月からは旅客便としての運航を開始しました。また、軽食などの機内販売品をセルフオーダーで注文できるシステムをLCCとして初めて導入し、コンタクトレスの機内サービスを実現しました。さらに12月からは東京=ホノルル線に就航しました。

(費用)
・感染拡大の影響が長期化する中、需要の減少に対しては、機動的に供給調整を行うことで運航費用など変動費の抑制に努めるとともに、委託業務の内製化やITに関わる経費の抑制、役員報酬の減額、社員の賞与減による人件費の削減などを行いました。
・固定費は、第3四半期決算発表時の約1,200億円の削減より150億円を積み増し、当初想定比で約1,350億円削減しました。なお、国内線仕様ボーイング777型機の早期退役に伴う機材退役費用が約200億円発生したため、固定費の実績は、当初想定比で約1,150億円減、前年比では557億円減の5,851億円となりました。
・変動費は、減収額の約41%となる3,680億円を着実に削減しました。

3.JALグループ連結財政状況・キャッシュフロー状況
・厳しい状況の中でも、自己資本9,474億円、自己資本比率45.0%を確保しました。
・有利子負債残高は5,151億円、1年内返済(リース料支払含む)は696億円であり、十分な長期資金を確保できており、D/Eレシオも0.5倍と健全な水準を維持しています。
・営業キャッシュフローは第1四半期の▲1,302億円と比較し、第4四半期は▲396億円と大幅に改善しております。
・投資額は当初想定から約1,000億円削減し、978億円まで圧縮しました。

 
Table_BSCF.png

4.2022年度3月期 通期業績予想について
新型コロナウイルス感染拡大は、日本のみならず世界各国においても収束の兆しが見えておらず、各国の出入国および検疫規制の緩和の時期や進展は不透明な状況となっております。そのため、特に国際旅客需要については、今後の需要動向を現時点で見通すことは極めて困難な状況であり、JALグループにおいては、現時点で今期の生産計画および収入見通しを合理的に見積もることは困難なことから、2022年3月期の業績予想の開示は現時点では未定とさせていただきます。今後、日本および世界における感染状況、ワクチン接種の進捗状況、治療薬の開発状況、それらを踏まえた各国の出入国規制の緩和状況などが明らかになり、航空旅客需要の回復度合いが一定程度見極められた段階で、速やかに業績予想をお示しすることとします。
なお、不透明な状況下における当社の状況についての参考情報として、EBITおよびEBITDA黒字化の目安となる旅客需要の回復水準イメージを以下のとおりお示しします。ただし、当該イメージは旅客需要回復動向が不透明な中一定の条件の下で試算した参考情報であり、需要水準が上記となった場合でも、旅客需要以外の前提の変動により各範囲に収まらない可能性があります。

 
Fig_黒字化イメージ.png

5.手元流動性およびキャッシュバーンについて
当会計年度末において、現預金4,083億円に未使用のコミットメントライン3,000億円を加えた合計7,000億円を超える十分な手元流動性を確保しております。
キャッシュバーンについては、貨物事業が好調であることや国内線で一定程度の需要が確保できていることに加えて、新規の航空券発券に伴う入金が航空券の払戻による出金を上回っていることから、2022年3月期の第1四半期においては月額約100~150億円程度に圧縮できると予想しております。また、引き続きコスト削減に努めることにより、今後の国内旅客需要の回復次第では、第2四半期においてはキャッシュバーン状態から資金流入に転じるものと考えております。

 
Fig_手元資金_キャッシュバーン.png

6.コストマネジメントについて
当会計年度において固定費については、当初想定に対して約1,350億円の削減を達成しました。また、収入や供給に連動しない実質固定費については、2019年対比で約600億円の削減となる約5,000億円まで抑制することができました。
今年度以降は、固定費のうち収入や供給に連動する変動部分や事業構造改革に伴う一時的な費用を除いた実質固定費の抑制に注力し、事業が多様化し成長していく局面において、効率化・生産性向上を図ることにより、実質固定費を2020年度と同水準に抑えていきます。

 
Fig_コストマネジメント.png

7.当期・次期の配当について
新型コロナウイルス感染拡大の影響の長期化により当社は甚大な影響を受けており、2022年3月期の状況も見通せない状況が続いていることから、当期の期末配当については見送らせていただき、2021年6月に開催予定の定時株主総会にお諮りしない予定です。また、現時点においては、航空旅客需要の回復時期が不透明であり、2022年3月期の業績を見通すことが極めて困難であるため、2022年3月期の配当予想については未定とさせていただきます。配当予想についても、状況が見通せるようになった段階でお示しすることとします。

以上

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