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第22009号
決算・株式・経営

JALグループ 2022年3月期 連結業績

 JALグループは、本日、2022年3月期 連結業績(2021年4月1日~2022年3月31日)について取りまとめました。

1. JALグループ連結業績

 新型コロナウイルス感染拡大の影響の長期化により、JALグループが属する航空業界は当連結会計年度も引き続き厳しい状況におかれました。感染拡大の影響が長期化する中、清潔性・非接触性の強化による「安全・安心」の確保を最優先としながら、日本国内および日本と海外を結ぶ航空輸送ネットワークを維持してまいりました。また、旅客事業の回復に時間を要する中、徹底的なコスト削減の取り組みと好調な貨物事業における売上最大化により収益の改善に努め、加えて、着陸料や航空機燃料税などの減免を含む航空業界を対象とした支援策や、雇用調整助成金制度の特例措置拡充など、日本政府による公的なご支援も活用しつつ、コロナ禍からの早期回復に全力を尽くしました。

 上記の経営環境において、当連結会計年度における売上収益は6,827億円(前年同期比41.9%増加)、営業費用は9,402億円(前年同期比6.2%増加)となり、EBIT(▲は損失)は▲2,394億円(前年同期は▲3,983億円)、親会社の所有者に帰属する当期利益(▲は損失)は▲1,775億円(前年同期は▲2,866億円)となりました。また、通期の実質固定費は4,657億円となり、当初見通しから343億円削減することができました。

 新型コロナウイルス感染拡大の影響が収束し航空需要が本格的な回復に向かっていく中、JALグループは引き続きこれまでの取り組みを継続し、公共交通機関としての社会的使命を果たし、お客さまに安心してご利用いただけるよう努めてまいります。

【連結経営成績】
連結経営成績.png

【主要営業費用項目】
主要営業費用項目.png

 

2. JALグループ連結財政状況・キャッシュフロー状況

・当第3四半期にハイブリッド・ファイナンスで3,500億円の調達を行ったことにより、厳しい業績にもかかわらず、格付評価上の自己資本比率は41.1%、ネットD/Eレシオは0.3倍と、共に健全な水準を維持しております。
・3月末の手元現預金は 4,942 億円。加えて、未使用のコミットメントライン 3,000 億円も維持しており、十分な手元流動性を確保しております。

連結財政状況・キャッシュフロー状況.png

 

3. 各事業領域の取り組み

【フルサービスキャリア領域】
・国際旅客事業においては、依然として需要が限られる中、東南アジア・北米間の通過需要、日本への帰国者や海外への赴任需要の取り込みを積極的に行いました。
・国内旅客事業においては、国際線同様に混雑する時期でもマイルで予約できる新サービス「いつでも特典航空券」を導入したほか、国内線運賃をシンプルでわかりやすいものとすべく、2023年4月12日ご搭乗分よりリニューアルすることを発表しました。
・貨物事業においては、国際旅客便の大幅な減便に伴い供給が限られる中、自社旅客機および他社貨物機を利用した貨物便を積極的に運航し、旺盛な貨物需要に対応し増収を図りました。
・ロシア・ウクライナ情勢の影響により、ロシア領内への離着陸および上空の飛行を中止していますが、日本=欧州間の国際旅客・貨物需要に最大限対応すべく、代替飛行ルートの設定などにより運航維持に努めています。

【LCC領域】
・太平洋横断世界初のLCCとして株式会社ZIPAIR Tokyoがロサンゼルス線に就航し、2021年6月に連結子会社化したスプリング・ジャパン株式会社(旧春秋航空日本株式会社から2021年11月1日に社名変更)とジェットスター・ジャパン株式会社も含め、特徴の異なるLCC3社による成田空港をハブとした利便性の高いネットワーク構築に努め、航空需要の本格的な回復に備えています。

【非航空領域】
・非航空領域の中核会社と位置付ける株式会社JALUX(以下、JALUX)の株式公開買付を双日と共に実施し、2022年3月よりJALグループへの連結子会社としました。
・ヤマトホールディングス株式会社と共に2024年4月より貨物専用機を運航し、地方発のD to B/C市場の形成、新たなビジネスチャンスの創出や地域産業の活性化に向けた取り組みを進めることを発表しました。

【安全・安心の取り組み】
・巡行中の突然の揺れにより、2022年2月にお客さま1名、2022年3月に客室乗務員1名が骨折した事象2件が国土交通省により航空事故として認定されました。これらの事象を重く受け止め、再発防止の徹底と「航空事故ゼロ、重大インシデントゼロ」という経営指標達成に向け、不断の努力を続けてまいります。
・コロナ禍においても安全・安心に、そしてより便利に航空機をご利用いただくために、非対面・非接触化を進めた「JAL SMART AIRPORT」を、羽田・新千歳・伊丹・那覇に続き、福岡にも展開しました。
・2022年4月から、保安検査の高度化と検査に要する時間の短縮、UV殺菌装置の活用による衛生・清潔性向上を実現する保安検査レーン「JAL SMART SECURITY」の羽田空港国内線への導入を開始しました。

【SDGs達成に向けたESG経営の推進】
・コロナ禍の長期化で厳しい事業環境が続く中でも、航空会社として世界初となるトランジションボンドの発行などを通じて、ボーイング787型機やエアバスA350型機といった省燃費機材の導入を着実に進め、国内線大型機についてはエアバスA350型機への更新をほぼ完了しました。
・2022年3月にGevo Inc.社(米国)から当社の属するワンワールドアライアンスメンバーがSAFを共同調達することを発表しました。同じくワンワールドアライアンスメンバーで共同購入することを表明しているAemetis Inc.社(米国)や、2018年より出資をしているFulcrum BioEnergy. Inc.社(米国)と合わせ、海外におけるSAFの調達先の拡大に努めました。また、日本国内においては、国産SAFの商用化および普及・拡大を目指す有志団体「ACT FOR SKY」を、業界の垣根を越えて共同で設立しました。
・2022年2月、排出権取引を活用したCO2削減プログラムをリニューアルし、お客さまへより簡単でわかりやすく、使いやすい排出権取引の仕組みの提供を開始しました。
・D&Iの観点では、女性活躍を推進し、JALグループにおける女性管理職比率を前年より2.4pt増の21.9%としたことに加え、外国人執行役員を初めて任用するなど、多様な人財の活躍を推進しました。

 

4. 2023年度3月期 通期業績予想について

 新型コロナウイルス感染拡大の長期化、ロシア・ウクライナ情勢の影響、燃油価格の上昇など、JALグループを取り巻く経営環境は不透明さを増しておりますが、新型コロナウイルス感染の影響は着実に収束に向かっており、国内外における航空旅客需要も回復に向かうものと思われます。今後の航空旅客需要動向は不透明且つ流動的なものの、国内線旅客需要は通年でコロナ前対比(注)90%程度、国際線旅客需要は通年でコロナ前対比(注)45%程度まで回復すると見込んでおります。また、国際貨物需要については、引き続き今期も旺盛な需要が持続するものと見ております。
 航空運送事業以外の事業領域においては、連結子会社化したJALUXを中核会社とし、JALグループの顧客基盤を活用した事業領域の拡大と、日常・ライフステージビジネス、マイルビジネスを強化してまいります。
 一方、費用については燃油価格高騰などの原材料価格の上昇を見込むものの、燃油サーチャージによる増収、燃油ヘッジ取引を活用して影響の極小化に努めるとともに、効率化の推進と固定費を中心としたコスト削減努力を継続します。
 以上の結果、2023年3月期の通期連結業績予想は、連結売上収益1兆3,900億円、EBIT800億円、親会社の所有者に帰属する当期利益は450億円、とします。

 なお、本予想の算出にあたり、米ドル円為替レートは120円、航空燃油費の一指標であるシンガポール・ケロシンの市場価格を1バレルあたり120米ドルとしています。

 (注)2019年度の旅客・貨物需要との比較、但し1-3月の旅客需要はFY19Q3決算発表時に開示した業績予想値の前提となる需要予想値

2023年度3月期 通期業績予想.png

 

5. 当期・次期の配当について

 コロナ禍における旅客需要の回復遅れにより当連結会計年度においても大幅な損失を計上したことに加え、地政学リスクの顕在化や原油市況の高騰といった直近の経営環境を踏まえると、リスク耐性を強化すべく手元流動性の確保と財務体質の強化を最優先することが最善であると判断しました。そのため、当期の期末配当は無配とさせていただき、2022年6月開催予定の定時株主総会にお諮りしない予定です。株主の皆さまには大変申し訳なく思っておりますが、JALグループが現在置かれている状況に鑑み、ご理解を賜りたく存じます。
なお、2023年3月期については、市況の高騰や感染再拡大などのリスクへの警戒は必要なものの、今後大きなイベントリスクが発生しない限り業績の回復とキャッシュ・フロー創出力の改善にめどが立ってきたことから、2023年3月期末までの復配を目指すこととしておりますが、配当予想については、今後の業績回復の進捗状況を見定めた上で速やかにお示しすることとします。

以上

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