プレスリリース
JALグループ 2024年3月期 第3四半期連結業績
リリースの概要
・前年差で売上収益は2,437億円の増収を達成する一方で、営業費用は1,395億円の増加にとどめ、EBIT、純利益ともに大幅増の業績となりました。
・第2四半期決算において上方修正した通期連結業績予想について、変更はありません。
JALグループは、本日、2024年3月期 第3四半期連結業績(2023年4月1日~12月31日)について取りまとめ
ました。
1. JALグループ連結業績
国際旅客は、旺盛なインバウンド需要に加え、米国=中国間を含む乗り継ぎ旅客の積極的な取り込みにより、旅客数は前年比約1.8倍となりました。また、国内旅客についても高い競争力を背景に着実に回復する旅客需要を積極的に取り込むとともにタイムセールなどで需要喚起を図り、旅客数が前年比約1.2倍となるなど、航空旅客数は全体的に順調に回復しました。
一方、復便により供給量が前年より約20%増加しましたが、費用は約14%の増加に抑制しました。
上記の経営環境において、当第3四半期は売上収益、EBIT、純利益共に前年同期比をはじめFY19同期比においても実績を上回りました。
(1) 航空機材売却益・その他の収入・持分法投資損益・投資収支
2.事業領域別実績
【フルサービスキャリア】
■国際旅客事業
旅客数はFY19比の約68%まで回復し、旅客収入は約118%となりました。
■国内旅客事業
旅客数はFY19比の約91%となり、旅客収入は19年並みとなりました。
■貨物郵便事業
国際貨物事業では高付加価値貨物を中心に物量の最大化を図り、輸送重量はFY19比の約105%、単価は約162%、収入は約171%となりました。
【LCC】
ZIPAIRは、就航地点が北米西海岸やアジアなど8地点にまで拡大し、順調に利益を積み重ねております。また2024年3月よりバンクーバー線に新規就航することを発表しました。
SPRING JAPANは中国線の需要が少しずつ回復する中、2023年12月に3年8カ月ぶりに成田=上海(浦東)線の運航を再開しました。
【マイル・ライフ・インフラ】
JALUX事業収入増や外航グランドハンドリング受託便数増などにより、売上収益は前年比約114%となりました。
(1) 旅行・マイル提携・受託事業収入など
3.JALグループ連結財政状況・キャッシュフロー状況
(1) 親会社の所有者に帰属する持分
(2) 親会社所有者帰属持分比率
(3) ( )内の数字は、ハイブリッド・ファイナンスを加味した格付評価上の数値
(4) 営業キャッシュフロー+投資キャッシュフロー
4. 直近の取り組み
【サステナビリティ】
・ 当社グループのサステナビリティおよび安全の取り組みなどが世界最高水準と評価され、2023年12月にESG投資の代表的指数であるDJSI Asia Pacific Index(Dow Jones Sustainability Asia Pacific Index)の構成銘柄に世界の航空業界トップのスコアで2年連続選定されました。
【航空運送事業】
・ 国際線においては、2024年1月24日より約20年ぶりの主力機となるエアバスA350-1000型機を羽田=ニューヨーク線へ導入しました。2024年度からは、羽田=ダラス・フォートワース線、羽田=ロンドン線などへ投入し、脱炭素の推進に加え、自由で贅沢な過ごし方を体験できるやすらぎの空間をご提供し、商品サービスの強化も進めてまいります。
・ 2024年度夏期ダイヤより欧州・アフリカ・南米方面への新たなゲートウェイとして羽田=ドーハ線の新規就航を決定しました。
・ 貨物事業においては、2024年2月19日より、ボーイング767-300ER型貨物専用機の運航を開始します。グローバルにロジスティクス事業を展開しているDHL Express社との強固なパートナーシップを基盤に、東アジア域内ネットワークを構築し、旺盛なeコマース需要を取り込み航空貨物事業の持続的な成長を目指すとともに、社会とお客さまに貢献してまいります。
【マイル・ライフ・インフラ】
・ 2023年11月に、使いやすくなった決済機能「JAL Pay」をはじめ、マイルを「ためる」「つかう」さまざまな機能をスマホアプリ上に集約したJALマイレージバンクアプリ(JMBアプリ)」をリリースしました。
・ 2024年1月よりJALグローバルクラブが生まれ変わり、単年度のみのご搭乗実績によるステイタス進呈から、お客さまの生涯を通じたJAL便のご利用および、日常生活のさまざまなサービスのご利用でステイタスポイントがたまり続ける「JAL Life Status プログラム」を開始しました。
・ リテールでは、オンラインSHOP「JAL Mall」での出店ショップ数拡充、全国空港店舗の「JAL PLAZA」へのデザイン変更完了など「JALブランド」を強化しました。
【持続可能な空港運営】
・ 将来の航空整備士の養成・確保のため、ANAホールディングス株式会社と共同で無利子貸与型奨学金「航空整備士育成支援プログラム」を創設し2024年度の入学生を対象に12月より募集を開始しました。
・ 持続可能な空港グランドハンドリングの実現に向け、空港グランドハンドリング協会を設立し、個社の垣根を越えて協力する取り組みを開始しました。また全日本空輸株式会社と共同で、両社の委託先が同一グランドハンドリング事業者のランプハンドリング作業において、必要となる各社ごとの作業資格について、相互に承認する運用を2024年4月から開始する予定です。
5. 2024年3月期連結業績予想および配当金予想
2024年1月2日に発生したJL516便と海上保安庁機の衝突事故に関し、当社航空機の全損に伴う営業費用を約150億円計上する予定ですが、2023年10月31日付「2024年3月期 第2四半期決算短信」で公表しました通期連結業績予想(売上収益16,840億円、EBIT1,300億円、純利益800億円)および2024年3月期の年間配当金額予想(1株当たり60円)に変更はありません。なお、羽田空港C滑走路閉鎖に伴う減収は約20億円となる見込みですが、業績への影響は限定的です。また、2024年1月1日に発生した令和6年能登半島地震による業績への影響も限定的と見込んでおります。
以上